並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」

2001.05.05 創刊




  第3章 内気外発(気を出す)
   
(03-06) 内気外発

君は気を出せるか (No.34)

   

2002.10.11
   


   【レベルの違いと次元の違い】 

   
   
先天的に「内気外発」できる人と, 気功のトレーニングをまったくしていない

   「普通の人」との間には, 生命の潜在部分で何かつながりがあるのだろうか。

   あるいは, 両者の間の能力には, いかなる関係も存在せず, ただ断絶あるのみ

   なのだろうか。言葉を代えて言えば, 先天的に天から内気外発の能力を「授か

   った人」と, 気が見えず, 感ぜず, 出せずという「普通の人」との間には, 何

   か連続した関係があるのか, それとも断絶しているものなのか, ということで

   ある。両極端に位置する二種類の人間の関係について考えることは, 「気とは

   何か」「ヒトとは何か」に対する重大なヒントを与えてくれるように思える。

   もし, 両者に本質的な差異がないとすれば, それはレベルの差の問題でしかな

   いことになり, 「ヒトはみな兄弟」なのである。逆に, 根本的に違うというこ

   とになれば, それは次元(ディメンション)の問題, つまり所属する世界が違

   うということであり, これ以上の思考は停止せざるを得ない。そこには, 「普通

   の人」のどのような努力も空しく, 超えることのできない深淵があるからである。

   「普通の人」は, 天から「授かった人」を, ただ羨望の眼差しで仰ぎ見るだけで

   ある。しかし,微小な生命体から出発し, 長い時間をかけてその遺伝子を引き継

   ぎながら進化させ続けてきた私たちヒト科の間に,そんな根本的で質的な差異な

   ど存在するのだろうか。




   【天才と凡人は紙一重か】
  
   
   
もし, ヒト科の間に根本的な差異が存在するとなると, 気功の世界では, 天か

   らその能力を授かった「天才」と, 日夜こつこつとトレーニングに励む努力型

   の「秀才」と, 気功には縁のない「凡人」(普通の人の意味)にきっちりと線

   引きされよう(ここで使う「天才」「秀才」「凡人」とは, 上記の意味であり,

   一般的な差別用語ではない)。しかし, ヒト科の間には根本的な差異など存在

   しない, となればどうなるか。この仮説を証明するには, 「天才」と同様に,

   「凡人」が内気外発できればよいことになる。できるとすれば, 「天才」と「秀才」

   と「凡人」の間にあるのは, 実際には程度の差(レベルの差)でしかないことに

   なる。天から能力を授かった「天才」と, 一見何もできないと思われている

   「凡人」との間には, 「次元の違い」という完全な断絶があるわけではなく,

   実は「レベルの差」という点で繋がっていることになる。それでは, 「凡人」

   も本当に内気外発が可能なのか。それができるのである。「凡人」でも条件が

   整えば, 「内気」を身体の外に出すことができるし, さらには「外気治療」もで

   きないことはではない。「天才」と「凡人」は, 紙一重とは言わないが, 無縁

   な関係ではないのである。なぜなら, 気功の世界での能力というのは, 誰もが

   身体の奥に平等に宿している「潜在能力」だからである。それをいかにうまく引

   き出すことができるかなのである。「気」や「気功」や「外気治療」は, 一部

   の好事家の話しではなく, 誰もが到達できる身近な存在だということである。




   【君も気を出せる】

   
   
それでは, 「凡人」はどのようにすれば, 内気外発が可能か。本来, 内気外発

   は, 外気功のトレーニングして初めてなすべきものであるが, ここでは気を説

   明するために, 一般論として触れることにしたい。したがって, ここで書かれ

   ている「内気外発」の方法を, 一度ぐらい試しても構わないが, 日常的にやる

   ことは厳にに謹んで頂きたい。特に, 小さな子供には絶対にやるべきではない。

   「バーチャル気功空間 気の世界」は, 理論的な情報を提供する場であって,

   実践的な情報を提供する場ではないからである。内気外発を実践するには, い

   くつものタブーがあるし, 内気の消耗を伴うからである。

   「内気外発」の第一の前提は, 若く健康なことである。第2章「潜在能力の開
  
   発」の「10)気は呼吸する」で触れたように, 誰もが肺とツボを使って気呼吸

   しているが, それは若く健康なほど活発である。気を採り入れる量が多ければ,

   当然ツボから出る気の量は比例して多くなる。若く健康な人は, あり余るほど

   の生命力が充実しているし, 実際に上半身には気功の熟練者のようなオーラが

   見える。この溢れんばかりの生命を利用するのである。やり方はこうである。

   まず, 意念をもって身体中の内気を下丹田に集める。次に, 下丹田に集まった

   内気を意念によって胸まで上行させ, さらに肩から腕に導き,そして手の平に

   意識を集中させてながら内気を外発させる。これが, 内気外発の一般的な方法

   である。若く健康な人であれば, 時間をかけさえすれば, 内気は外発するはず

   である。




   【「凡人」の限界】
   
   
  
 「凡人」でも容易に内気を外発できるとすれば, わざわざ辛い思いをして, 気

   功のトレーニングをする必要はないことになる。しかし, 若く健康な人が, 内

   気外発をできたとしても, 努力型の「秀才」には及ぶものではない。「凡人」

   には, 内気を長く出し続けることができないし, 強弱のムラもある。持続性と

   均一性に欠けるうえに, 内気の外発に伴う消耗が大変大きしい。若く健康な

   「凡人」の能力は, この辺が限界なのである。さらには, 内気の消耗を補う方

   法を知らないから, 「凡人」は内気外発ができるとしても, やるべきではない

   という結論に行き着いてしまう。まして, 気功と無縁の中高年の人が, やるべ

   きではないのは当然である。「天才」と「秀才」と「凡人」の間のレベル差を

   埋めるのが, まさに気功のトレーニングに他ならないのである。


  

** 会員からのメッセージ ********************


『とうとう強い気感を感じるように』(箕面市 KTさん♂)

   『いつもご指導ありがとうございます。先日、第二巻の功法を行なっていたと
   ころ、両手のひらの中に初めて強い気感を感じ、とても驚きました。いままで
   はここまではっきりと気感を感じることはなく、「気感とはこんなものなのだ
   ろうか」と常に考えていたのですが、この時の気感はそんなあいまいなもので
   はなく、はっきりと両手の中に、まさにゴム鞠(まり)を押さえつけているよ
   うな感覚が生じたのです。それからはその気感を感じるのが練功時の楽しみに
   なりました。これからも末永く続けていこうと思っています。』


『両手の間に気の棒が立つ』(中国出身 ZWさん♂)
   
   『ZWと言います。入会してから早五ヶ月が経ちました。途中夏場で練功が熱
   くて耐えない時も有って1ヶ月も休んでいました。本来は第五巻を練功してい
   なければならないのですが, 今まだ「第二巻の功法」に留まっています。昨日
   初めてハッキリ気の存在を感じました。遣り方には違ったかもしれないですが,
   球じゃなくて両手間に棒みたいなものが立っています。感激です。
   そこてちょっと教えて欲しいです。功法には穴道(ツボ)の説明が結構有ります
   が, 手法の位置関係も大事のようですがもっと詳しい説明が聞けないでしょうか。
   例えば気はこの穴から出て次はどこの穴に入るとか、一連の流れの説明がもしあ
   れば進歩が早いかなと思います。もうひとつは練功が終わったら気がどこかにい
   ったでしょうか。どうしたらだんだん貯めることができるでしょうか。ちょっと
   無理を言ってすみませんでした。可能の範囲内で良いですが宜しくお願いしま
   す。』


『ウイスキーがまろやかな味に』(名古屋 HMさん♂)

   【私の指先からも気が出ている様です・・・。先日、会社の友人と食事を兼ねて
   お酒を飲みに行きました際に”気功”の話題となりました。友人のタバコに指
   先で1〜2分触れていると、指先がピリピリし始めて、そのタバコを飲んでもら
   うと、タバコの風味が無いとのこと・・・次に、ウイスキー(ストレート状態)
   でも試したところ、風味がまろやかになったとの複数意見がでました。正直、こ
   んな試みを思いついたことも不思議でしたが、その結果についても不思議で成り
   ませんでした。邪道な話題で、スミマセン!』

             
  
** 購読者コーナ ************************
 
 
     □ 意見 □   
   
   『「バーチャル気功空間 (05)気の色」の中で、「気の感じ方」とそのコツを無
   料にてお教えしますと、有りましたので、早速、申込みさせていただきます。
   さて、気と言えば、今は体調が悪いため、さほど感じませんが、体調が良けれ
   ば、両手の手のひらを約15cm程離して向かい合わせの形にしていると、両
   手の手のひらに痺れるような感覚が有ります。向かい合わせの形を崩すと、何
   も感じません。これは、気が出ていると言うことなのでしょうか?それと、母
   親が言うには、私が部屋にいると、かなり部屋が暖かく感じられるようになる
   と言うのです。これも気と関係有るのでしょうか?
   それから、私は、霊については、存在すると思っています。但し、私の定義す
   る霊とは、「今の科学では解明されていない、エネルギーの塊」です。こう思
   えば、なんとなく各種心霊現象(人間がそのエネルギーの影響を受けると言う
   意味)も理解できるような感じがするのです。これは、気と言うものについて
   興味を示すようになってから、そう思うようになったものです。
   以上、プレゼントが贈られてくるのを楽しみにしております。宜しくお願い致
   します。』(SKさん)
           


   ※気功やこのメルマガの内容に関して, ご意見やご質問がありましたら, 是非
   
お寄せ下さい。お待ちしています。
   
    Email aam13920@nyc.odn.ne.jp 編集 森澤陽子(准指導員)
  



      
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        【バーチャル気功空間 気の世界】隔週  
                                   
    発行元: 日本気功倶楽部
   監 修: 天地 一道
   編 集: 森澤 陽子


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すまい&町並み 今昔物語

「第一章東京下町風景への旅」

「第二章同潤会アパートへの旅」








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