並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」

2001.05.05 創刊




第2章 潜在能力の開発
   
   
(02-11) 潜在能力の開発法(1)
アマとプロの違い (No.27)

   

2002.06.07
   


   【内気功と外気功】
   

   
ハーチャル気功道場は, 健康維持と病気回復を目的とした「内気功」と, 潜在

   能力の中でも主に「気功(外気)治療」の開発を目的にした「外気功」によっ

   て構成されている。「内気功」は, 生まれつき虚弱体質な人, 不定愁訴でお悩

   みの未病の方, 長期にわたる慢性病の患者, そしてより一層の健康を求める方

   々を対象にしている。それに対して「外気功」は, 「内気功」を修了した会員

   のうち, 「健康」であるこを前提条件としている。「外気功」というのは, 健

   康人が行う気功である。といのは, 病気を持った者が, 自分の生命エネルギー

   を使って他の病人を治療するというのは, あまりにも無茶な話しだからである。

   自分の命を削ってまで奉仕出来る人間は, この世ではそう多くはないのである。

   潜在能力の開発は, あくまでも自分の健康が第一であって, 健康を害してまで

   も開発すべきものではなかろう。誰しもこれを正論だと思うことだろう。しか

   し, 気功の世界には, これに近いことを平然とやっている輩(やから)がわん

   さといるのである。ご用心ご用心。



   
   【アマチャの仕事】
   
   
   
理工科系の学生でありながら, まだ行方の定まらなかった時代, 東京の本郷や

   谷中など戦前の面影が残る古い町並みに魅せられて, 写真をとり続けたことが

   ある。その当時, まだ「バカチョン」なるものは存在せず, 手にしていたのは

   中古品のミノルタの一眼レフであった。写真の技術を学んだわけでもなく, 最

   初のうちは自己流の「勘」だけで, シャッター速度や露出を適当に決めて撮っ

   ていた。その結果は, 当然なのだが, ほとんどがピンボケという惨憺たるもの

   であった。冷静に考えてみれば, 経験がないのに勘が働くはずもないのだ。そ

   こで, 露出計を購入し, カメラの頭に装着して再び挑戦した。露出計があれば

   完璧な写真がとれると確信していたのだが, 写真屋さんから持ち帰って見ると

   意外とそうでもなかった。それからも撮り続けたが, まともに写っているのは

   いつも半分くらいであった。それを見かねた兄貴が, 友人の撮影スタジオに連

   れて行ったやろうかと誘ってくれた。その人は, ヘアーデザインを中心に活躍

   する著名なカメラマンのT氏という。


   

   【プロの仕事】
  
   
   
カメラマンになる気も, その才能も全くなかったが, 好奇心は人一倍強かった

   ので, その仕事振りを拝見させて頂くことにした。スタジオに入ると, カメラ

   マン氏と若い助手らしき人は, 見慣れない新商品のごときなものにライトを当

   てながら, カメラの位置や角度を調整していた。それほどの緊張感もなく, 静

   かでゆっくりとした動きの作業であった。ここで軽いカルチャーショックを受

   けたのは, 露出計の使い方であった。プロのカメラマンであるのだから露出な

   どは勘で, いとも簡単に決められるのだろう, とばかり考えていた。しかし,

   実際は違っていた。その新製品の周囲を露出計で数点にわたって計り, カメラ

   を調整すると, また計り直す作業を何度も繰り返していた。一枚の写真さえも

   なかなか撮らないのである。カメラマン氏の顔を見ると, 穏やかな表情である

   が, 目に静かな緊張が漂っていた。プロは, 一回のシャッターにすべてを賭け

   る, というような。恐らくプロのカメラマン氏の頭の中には, シャッターを押

   した瞬間に, 出来上がってくるであろう写真のイメージが正確に描かれている

   のであろう。それがプロの仕事である。私などの写真は, 「下手な鉄砲数打ち

   ゃ当たる」式なのである。仕上がってこなければ, 何が写っているかわからな

   いのだ。これがプロとアマの違いである。




   【内気外発の本末転倒】   
   
   
   
気功の場合, このアマとプロの違いは, どのような形で現われるであろうか。

   多くの点で相異が見られるが, なかでも顕著な違いは, 内気外発(気を出す)

   に関してである。アマチャの気功は, 直ぐに内気を出したがる傾向が強い。日

   々トレーニングを重ねることで内気を充実させ, 全身にみなぎった内気が, 身

   体から自然に溢れ出るまで待てないのである。それは丁度, 甕に毎日一摘々々

   と飽きることなく注ぎ込んだ油が, ある日突然に甕から溢れ出すのに似ている。

   アマチャは, この内気充実の過程をおろそかにし, 結果だけを執拗に求めるの

   である。溢れんばかりの内気が充実がしていないのに, 気功治療の真似事をし

   たがるし, させたがる。甕の中が空っぽであることに気づかないのである。相

   手によつては, 気功治療している人の「内気」を, 掃除機のように強力に吸い

   取ってしまう人間が存在していることを知らない。こんな人間に出会わなくて

   も, 気功治療をすれば自分の内気は消耗するので, トレーニングをおろそかに

   したまま, 内気外発を繰り返せば, そう遠くない近日中に病気を引き受けるこ

   とになる。なんのために気功をやっているのか, 疑われるところである。この

   点がアマチャ気功師の最大の欠陥であるように思える。

 


   【自分の身体を最優先】

   
   
アマチャ気功師のもう一つの大きな欠陥は, 内気外発を直ぐにでもやりたがる

   くせに, その相手から身を守る術(すべ)を全く知らないことである。邪気を

   最も受けやすいのは, 気功治療をしているまさにその最中なのであるが, 邪気

   の侵入を阻止する方法を学んではいないし, 侵入された後の処置の仕方も知ら

   ない。アマチャの気功師は, どこから見ても全くの無防備だ。それは, 経験が

   ないのに写真の露出を「勘」で決めているのと同じことである。周囲の状況が

   まるで見えていない。プロの気功師が最優先するのは, 当り前のことであるが

   「自分」の健康である。自分の健康が第一であり, 冷たいようだが健康を害し

   てまで内気外発をすべきでない, というのが気功治療の鉄則である。勿論, 命

   を削るべき場面に遭遇したらその限りではないが。

   自分の健康を守るのは, 邪気の侵入を防ぐ術を使うだけではない。内気外発に

   よる消耗の度合いをチェックする方法も用意されており, 消耗が激しいときに
   
   は, 特殊な方法を用いて外気を補充することもできるのである。プロの気功師

   は, 自分の健康を最優先すると共に, 具体的に身を守る方法が, トレーニング

   する過程でも, 治療する過程でも, 幾重にも用意されているのである。プロは,

   がむしゃらに気を出さないのである。

        


*** 会員からのメッセージ ********************


   
『花粉症に効きました』
   
   『以前、‘花粉症’の配信を頂き、当方、薬を全く飲まずに花粉症初期の(鼻
   炎、咳が4〜5日続いた)段階で試してみましたところ、2日で完治しました。
   あらためて効果に驚いております。ありがとうございました。(もっとも、花
   粉症になったのは、仕事の疲れで練功を中断していたからではないかと反省し
   ております。)それにしても是非、皆さんに‘気’のすごさを知って頂きたい
   と思います。』(大阪 F.Tさん♂)

 
『効果抜群でした』
   
   『「肩凝り解消法」、送って頂いてありがとうございます。これの効果につい
   ては正直驚きました。1回行っただけで、不快だった左首付け根あたりの不快
   感が取り除かれました。ありがとうございました。しかしこれは.....『気功』
   の部類なんでしょうか?それとも『ストレッチ』の部類になるのでしょうか?
   それとまた質問攻めになって申し訳ないんですが、全ての練功するにあた
って、『時間』や『方角』は関係あるんでしょうか? よろしくお願いしま
す。』(姫路 Y.Eさん 武術家♂)
   

   ※倶楽部より一言
   
   Y.Eさんは大変な質問魔で, 一つでも疑問があれば気が済まない性格のよう
   に見受けられます。そこでお答えしますと, この自己保健法は気功というよ
   りは, 代々中国に伝わる古典的なストレッチと思われます。Y.Eさんのおっ
   しゃる通り, 肩凝りには抜群の効果があります。一寸大袈裟ですが, これを
   マスターすれば一生涯, 肩凝りから解放されるほどの優れものです。親類や
   友人にも教えて上げて下さい。
   ※気功やこのメルマガの内容に関して, ご意見やご質問がありましたら, 是非
   
お寄せ下さい。お待ちしています。
   
    Email aam13920@nyc.odn.ne.jp 編集 森澤陽子(准指導員)
  






      
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        【バーチャル気功空間 気の世界】隔週  
                                   
    発行元: 日本気功倶楽部
   監 修: 天地 一道
   編 集: 森澤 陽子


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「一指禅功日本 東京・小岩リアル気功教室」

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すまい&町並み 今昔物語

「第一章東京下町風景への旅」

「第二章同潤会アパートへの旅」








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