並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」

2001.05.05 創刊




第2章 潜在能力の開発
   
   
(02-05) 気功と個人差 (続編)
 
物質と生命体 (No.21)

   

2002.03.22
   


【気的敏感性の再考】
   

   
前号の中で「人間を単純に二種類に分類すると, 敏感な人と鈍感な人, 神経質な

   人と無頓着な人ということになる」と書いたが, それについて読者の方から多く

   の批判が寄せられた。「虚弱=敏感, 健康=鈍感という図式は, あまりに粗雑な

   分類である」「武術家だからといって, すべてが無頓着な人間ばかりではない」

   というものであった。前号の内容を読み返してみると, これらの批判が当たって

   いると思わざるをえない。論理性に欠けており, かつ詰めが甘すぎたようだ。し

   かも, 女性優位で終わってしまっては, 男性の立場がないのである。そこで「気

   的敏感性」の差異を, 「繊細さ」と「無頓着」を軸にして再考したいと思う。



   【繊細な感受性の必要】
   

   
一般的に女性の方が, 男性に比べて気的敏感性において優位であることは間違い

   ない。しかしそれは自分の肉体についての感受性に由来するもので, 女性は嫌で

   も繊細にならざるを得ないし, 男性は巨人軍の長島前監督のように比較的無頓着

   であろう。これはあくまでも一般論である。というのは, 気に対しての反応が鈍

   い女性もいれば, 反対にきわめて敏感な男性もいるからだ。この差は一体どこか

   らくるのか。前回書いた「虚弱体質か健康か」という問題は, 無関係ではないに

   しても, 冷静に考えればただそれだけだとも思えない。虚弱体質の人のすべてが

   気の流れが手にとるように解る経絡敏感的人間ではないからだ。この謎を解く鍵

   が「繊細」で「柔軟」な感受性にあるように思える。自分の肉体についての繊細

   な感受性ばかりでなく, 友人との友好的な人間関係の醸成, 音楽や絵画や演劇な

   どにおける繊細で柔軟な精神活動は, 気的敏感性に大きく影響しているのではな

   いか。凝り固まって柔軟性のない思考や感性は, 創造性豊かなものを生み出しは

   しない。気功では, 肉体的な感受性ばかりでなく, 右脳を使う軟派系の美的感受

   性を磨くことも大切に思う。ちなみに, 私は理工系の大学を出てから, 芸術系の

   大学院へ行った。左脳の世界から右脳の世界への転換である。はるかなる昔のこ

   とである。かつて師匠は, 気功の上達法の一つに文化活動を取り上げていたがそ

   の意味が最近ようやく分かってきた。




   【気的パワー 男性優位】


   
繊細で柔軟な感受性が, 気的敏感性を育てる。それでは, 気的敏感性を育てあぐ

   ねてしまった男性は, 立場と足場がないとぼやきそうである。しかし, ぼやくこ

   となかれ。この世は実にうまくできているのである。全体として女性陣は気的敏

   感性において優位であるが, その逆に気的パワーは, 圧倒的に男性が優位なので

   ある。気功師という人を思い浮かべれば, ほとんどが男性で, 女性の気功師は数

   えるほどしかいない。そういうと, こんな反論が出そうである。太極拳の指導員

   に女性が多いがのはどうしてか。貴方の言っている事と違うではないかと。それ

   は, 気功師と指導員の違いにある。指導員は功法の手順や方法を教えるだけであ

   るが, 気功師はさらに, 練功中に内気を発して相手の気血の調整をしたり, ある

   いは気功治療を行うなど気的パワーが不可欠なのである。女性はこの気的パワー

   に弱点があり, 正式なカリキュラムを受けないで, 未熟な指導者の下で無理に気

   功治療すれば, 自らの身体を壊すことになる。女性にはこの種の事故が多いこと

   を肝に銘じるべきである。男性と違うのである。




   【男と女の生きる道】


   
このように男性と女性とでは, 気的敏感性と気的パワーにおいて顕著な差異がみ

   られた。この違いを自分の生き方と結びつけるとどういうことになるか。繊細で

   敏感で神経質で孤独な人は, 気的敏感性を大いに磨くべきである。それと同時に

   自分と自然とが一体化できるまでトレーニングを重ね, 最初は弱々しいしい赤子

   のような自分の「気」を大きく育てるのである。そうすれば, 最終的に「気」は

   貴方にとってかけがえのないパートナーとなるはずである。それに対して, 無頓

   着で楽天的で鈍感で社交好きな人は, 気的パワーを鍛えるべきである。精神的に

   満たされているのだから, 「気」のパートナーは必要ないでしよう。それよりも

   気的パワーを育てることで, 社会的な貢献が十分に可能になる。家族, 兄弟, 友

   人らの身体の故障を改善してあげれば, どんなに喜ばれることでしよう。腰痛な

   どの痛みを消すのは, 極めて簡単なのだから。


  

*** 会員からのメッセージ ********************


** 購読者コーナ ************************
  
  
   
   ※気功やこのメルマガの内容に関して, ご意見やご質問がありましたら, 是非
   
お寄せ下さい。お待ちしています。
   
    Email aam13920@nyc.odn.ne.jp 編集 森澤陽子(准指導員)
  



      
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
   
        【バーチャル気功空間 気の世界】隔週  
                                   
    発行元: 日本気功倶楽部
   監 修: 天地 一道
   編 集: 森澤 陽子


※「バーチャル気功空間 気の世界」に掲載された内容を無断で複写、転載、転送および引用することを禁止いたします。なお、お友達の方へ紹介の為の転送は大歓迎です。           

     〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓








■私の気功の世界■


ネット通信教育 「一指禅功日本 バーチャル気功道場」

http://issizen.michikusa.jp/



「一指禅功日本 東京・小岩リアル気功教室」

http://katutoshinamiki.suichu-ka.com/



YouTube 「一指禅功秘術 吊手術」

https://www.youtube.com/watch?v=W5J6RmbjpQI&feature=youtu.be


Twitter 「連載 気を考える」

https://twitter.com/mikenekobusu




■私の趣味の世界■



すまい&町並み 今昔物語

「第一章東京下町風景への旅」

「第二章同潤会アパートへの旅」








バックナンバーへ戻る