並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」

2001.05.05 創刊




第2章 潜在能力の開発
   
   
(02-04) 気が見える 
 
気が見える, 色が見える (No.20)

   

2002.03.01
   
   

【気は見えないのが世間の常識】   
   
  
 今でも気功の入門書は, 「気」は目に見えないるものという前提で書かれてい

   る。気功がテレビで紹介されるときにも, 「気」は見えないというのが暗黙の  

   了解事項のようになっていて, それ以上のスタッフの突っ込みを目にしたこと

   がない。「霊」が見えるかどうかで大騒ぎするマスメディアにとって, 「気」

   が見えるか見えないかは, 視聴率アップに左右するはずなのだが。誰が「気」

   を見えないものと決めてしまったのか, 不思議でならない。

   


   【気が見えるのは私たちの常識】


  
 私たちの流派では, 「気」は肉眼で見えるというのが, ごくごく当り前の常識

   になっている。今日は顔色が好いですねと, 同義語に近い。入会した人に「気

   は目に見える物質」と言うと, 半分は好奇心の眼差しを, 半分は怪訝な顔をす

   るのが常である。気は見えないという既成概念で凝り固まった人が, 最初に自

   分の「気」を見たとき, その感激は大きいようだ。多くのことを体験してきた

   はずの5, 60歳代の人間が, 自分の身体の中に未体験ゾーンがまだ存在してい

   たのか, という驚きなのであろう。確定的なことは言えないが, 入会して2,3

   ヶ月ほどトレーニングすれば80%程度の人は自分の気も, 他人の気も見るこ

   とができるようになる。やがてトレーニングしながら, 隣の人の指先から放出

   されている気を, 自分のものと見比べて批評し合ったりするようにもなる。




【私は晩生(おくて)】   
   

   
自分のことを話すと少し恥ずかしいのだが, 私は上記の80%に入っていなか

   った。気を感じるという点では, 人一倍敏感だったのだが, 気を見るという点

   では, 人の二倍苦手であった。気というものは, 感じるか, あるいは見えなけ

   れば, 第三者には説明のしょうがないものである。私は入門してもなお, 気は

   見えないものとの固定観念を持っていたし, また実際見えていなかった。した

   がって, 先輩が見えるというというとき, 羨ましいというよりも, 密かに眉つばも

のだと疑っていた。気が見えるとは, 教科書には書いていないではないか。

   見えないものは信用しないのだ。




   【ショッキングな体験】


   
それからしばらくして, 気功とは関係のないある会合で, 隣に座った女性に,

   貴方の肩から気が出でいると言われた。彼女は, その種のものが見える特異体

   質であると自らいう。そこで本当に気が見えているかどうか, ささやかな実験

   に参加して貰うことにした。それは, 人差し指から出した気が, 彼女にはどの

   ように見えるか, ということである。師匠から前もって発気(気を出すこと)

   した気の様子を聞いていたので, もしそれと合致したら「気は見えてる」とい

   うことになる。彼女はいう。人差し指の先端から白い線状のものが真っ直ぐに

   前方に3メートルほど伸びていると。しかも, 床面と平行ではなく, やや上向

   きだという。師匠の説明と完全に一致したばかりでなく, 「やや上向き」とい

   う悪い姿勢もトレーニング中に師匠にしばしば指摘されていたことだ。気が見

   えているのは, 事実ということになり, 否定しようがない。私には何故に見え

   ないのか, 気が見えないうちは, 絶対に指導する側には立てない, という焦燥

   感が漂う。



 
   【最初に見た気】
  
 
   
気が実際に見え始めたのは, 一年以上も経ってからで, かなりの晩生であった。

   それが人並みに見えるまでには, それからさらに数年を要したのである。最初

   に自分の「気」を見たのは, トレーニング中の出来事であった。私たちの流派

   は, 呼吸と意念を使わず, 姿勢(調身)だけでトレーニングするので, テレビ

   を見たり, 音楽を聞きながらでもトレーニングすることができる。そのときた

   またま部屋の電気を消して薄暗い部屋で, テレビを見ながら練功していた。し

   ばらくすると, 身体に気の反応が現れ始めたが, ここまではいつもの通りの予

   定調和の世界であった。ここから, ささやかなドラマが始まる。テレビの画面

   から, なにげなく視線を手に移すと, 指先に白っぽい煙のような見えるではな

   いか。良く々々見ると五本の指先から, 真っ直ぐに白い線状のものが出ていた。

   想像していたものよりは, はるかにくっきりとした輪郭をしているので, 残像

   などのようなものと見間違えることもない。やっと気が見えたのである。これ

   で先輩諸氏とに仲間入りができた, と当時は結構喜んでいたのを思い出す。


  
  
【気の色が見える】
    

   
気が見え始めると, それまでが嘘のように自分の気も他人の気も, 実に良く見

   えるようになる。目からウロコが落ちるとは, まさにこのことである。それま

   で自分の頭を強く押さえていた重い天井を, ある日一気に突き破る瞬間が, 人

   生には幾度かある。突き破ってみると, そこには今までとは違った, ディメン

   ションの違う新しい視界が開かれているものなのだ。やはりそこあったのは単

   に気が見えるという世界ではなかった。気の色が見えるのである。人間の身体

   から発せられた「白色」と「黄色」の気が見えるのである。

   私たちにとって「気」は「感じる」だけでなく, 「見える」存在でもある。あ

   るのか, 無いのか分からない空気のようなものではない。物体のような実に具

   体的な存在なのである。それ故に, 「気」は見えないものと平然と言い放って

   いる他流派の指導員を見ると, どんなトレーニングをしているのかと疑いたく

   なる。

  


*** 会員からのメッセージ ********************


『あのパフォーマンスはどうかと思う』
      
   『年賀メール有り難うございます。貴会の趣旨は良く理解しました。すべての
   
人々に、平等に気功を伝えていこうという趣旨は本当に素晴らしい事だと思い
  
 ます。ただ、一つ気になる事がありましたので、言わずもがなの事とは思いな
 
  がら一応お伝えしておこうと思いメールを致します。それはテレビでおなじみ
  
 の気功師のような技が簡単に身に付くという箇所であります。正直申し上げて、
  
 私はあんなパフォーマンスに興味はありません。貴会の試みを、あの程度のパ
   
フォーマンスを手に入れたいが為にしている者ばかりではない事を理解してい
 
  ただきたいのです。知音という言葉が示すとおり、知る者は知り、知らざる者
 
  は知りません。出来る事ならば、そんな不可思議な力を売り物にすることなく、
 
  淡々と真実の気功の姿を世に伝えていただきたいと思っております。余計なお

   節介とは思いながら、ちょっと気になったのでメール致しました。失礼の段が

   ありましたらお詫び申し上げます。どうぞご放念下さい。また、今後ともよろ

   しくお願い致します。』(TTさん♂)


   ※倶楽部より一言
   
厳しいお言葉です。襟を正して, これからも正しい気功の普及のために, 微力
   
ながら取り組みたいと思います。  
 



   ** 購読者コーナ *************************
   

□質問□
   
   『前々号の質問の続きです。雲を消すという人の能力を信じていないようです
   
がその理由はどこにあるのですか。潜在能力が未知なものとすれば, 雲を消す
 
  能力があったとしても不思議ではないように思うのです。実際, 僕は雲を消す

   のを見たのです。』(福岡 Kさん)
   
   
   ■解答■
   
   私には全くの予想外だったのですが, この種の意見がいくつか寄せられました。

   勿論, 「雲を消す」というのは, 非科学的であるという意見が多かったのは, 言

   うまでもありません。宇宙のビッグバンから, 太陽系の生成, そして地球上での
 
  生命の誕生という壮大なドラマを想像すれば, 宇宙において微生物のごとき一人

   の人間が, 素手で自然界の雲をどうのこうのしょうなどとは, 畏れおおいと思わ

   ないのでしょうか。雲を消して何になるのでしようか。中国では長年, 北西部で
 
  水不足で困っています。そんな超能力があるのなら, 本場中国へ行って雲を作っ

   てはどうでしょうか。新聞のトップ記事で, 中国の恩人として感謝されると思い
 
  ますが。それでは, 質問にお答えします。貴方は, その超能力者が「消した雲」を

見たのではなく, ただ単に「消えた雲」を見ただけなのです。それだけのことなの

です。こんなことを気象予報士に質問してみれば, 雲の生成から消滅まで丁寧に

説明してくれることでしょう。雲を消すという超能力は, 実に単純なトリックなので

す。遠隔気功は私もやりますが, これも超能力ではなく, もう少し知的な操作が

なされているのですが。
  

   □要望□
   
   『いつも楽しく読ませて頂いています。2月の配信の中で、「読者の人より長す

   ぎると言う・・・」という文がありましたので、私も要望を述べさせていただこ
 
  うかと思いペンと取った(?)次第です。私は、特に文が長すぎるとは思いませ
 
  んが、要望として、件名の中にその日のタイトルを短いバージョンで入れていた

   だけると、後から見直したいメールが探しやすくて便利だと思っているのですが

   もし、ご面倒でなければそうしていただけると後から見やすいです。(実際は、
 
  あとから見直すことは今のところないのですが、それは一旦開いてみないとどん
 
  な内容の号か分からないためにわざわざ見ない、という理由のため、の傾向があ

   ります。ですから、可能であれば上記のようにしていただけると後から見直しや

   すくなり楽です。)これからも楽しみにしています。』(Tさん)


   ■解答■

   数日前にTさんから, タイトル名を付けて欲しいという要望がありました。確かに

   タイトルがあれば, 便利だと思いました。少しも面倒ではありませんので, 今回か

   らタイトルを付けさせて頂きます。


  
   

   ※気功やこのメルマガの内容に関して, ご意見やご質問がありましたら, 是非
   
お寄せ下さい。お待ちしています。
   
    Email aam13920@nyc.odn.ne.jp 編集 森澤陽子(准指導員)
  



      
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        【バーチャル気功空間 気の世界】隔週  
                                   
    発行元: 日本気功倶楽部
   監 修: 天地 一道
   編 集: 森澤 陽子


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すまい&町並み 今昔物語

「第一章東京下町風景への旅」

「第二章同潤会アパートへの旅」








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