並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」

2001.05.05 創刊




第2章 潜在能力の開発
   
   
(02-01) 潜在能力とは何か  潜在能力と超能力 (No.17)
   

2002.01.19
   
   

   【潜在能力と超能力】
   

   
潜在能力といえば直ぐに頭に浮かぶのは, 超能力のことである。潜在能力と超

   能力とは, 一体どこが違うのか。一般論としていえることは, 潜在能力とは本

   来人間の誰もが備えている能力のことである。しかし, 文明が進歩し, 生活が

   便利になっていくのに伴って退化し, 今では身体の奥深くに半ば眠っている。

   とはいえ潜在能力は, 眠っているのであって, 死んでしまったわけではないか

   ら, 特殊な訓練をすれば目を醒ましてくれる。

   それに対して超能力は, はじめから人間の力のおよぶ範囲を超え, 神(?)の

   ご宣託を受けたごく少数の選ばれし者の人間を超越した力と説明される。私共

   凡人には, 縁のない世界の出来事のように見える。
   


  
 【超能力はマジック?】


   超能力について考えてみると, その発信元はいつもマスメデアにあった。比較

   的最近では, インドのジジババ?とかいう人物が神の再来ともいわれ, センセ

   ーショナルに紹介されてたのを覚えていることと思う。彼は手の中から砂を出

   して御利益あるものとして聴衆に与えたりたり, ミニチュアの伽藍や時計など

   を物質化と称して出現させたりもした。まるでイエス・キリストを気取って。

   あれほどまでに世間を騒がせたジジババ?も, 結局はマジックであったという

   ことでケリがついたが, 彼をテレビで熱心に日本に紹介したあの人たちはどう

   なったのか。知的水準の低さを感じざるをえない。手の中から汗は出るけれど

   時計などは出てこない, 無から有は生じないのである。このように, 物を出し

   たり消したりする類の超能力?は, すべて例外なく下手なマジツクである。厳

   しいトレーニングに裏打ちされた, あの華麗なるマジシャンの足元に及べきも

   ない。人間を超えた能力など存在しないのである。

  
 
  
 【科学に裏打ちされた潜在能力】
   

   現代の科学が生命体のすべてを解明できたわけではないから, 人間が本来持っ

   ている潜在能力が, 一体どのくらいの広がりと深さを有しているのか, 多くは

   今だ闇の中にある。しかし, 現在闇の中から引き出され, 明るいスポットライ

   トを浴び始めている潜在能力の開発法もある。速読法である。従来は活字を言

   葉に翻訳して読んでいたのだが, この速読法はページ全体を映像として脳にイ

   ンプットしてしまうという。これは, 脳の使い方を変えることで生まれた潜在

   能力の開発法の一例である。脳の研究が二十世紀最後の十年に, アメリカを中

   心として世界で急速に進んだこともあり, この速読法は脳科学に裏打ちされて

   市民権をえることになった。私事であるが, 三十数年前に大学の卒論担当の恩

   師が, 一冊の本を膝に置き, 速読しながら卒論の指導をするという聖徳太子の

   ようなことをしていたのを思い出す。私にはできない芸当である。



   
【気功の潜在能力】
   

   潜在能力の全体像は見えないとしても, この外にも人間には科学では説明しに

   くい数々の不思議な能力があるのも事実である。この種の能力は, 生まれつき

   であったり, ある日突然にだったり, あるいはトレーニングによる努力の結果

   であったりと, それぞれ事情は違けれども, この世に確かに存在している。

   気功の場合は主にトレーニングによって, 身体の奥で眠っている潜在能力を目

   覚めさせ, 顕在化させる。潜在能力といっても, たった一つではなく, 多くの

   複合能力の開発である。健康維持, 病気の回復, 心の安らぎ, 長寿の実践とい

   う基本的な能力をベースとして, 気功治療, 導引法, 測病法, 透視法などがあ

   る。カリキュラムはすでに体系化されているので, それに従ってトレーニング

   を淡々とこなせば, 次々に潜在能力が開花できるようになっている。



   
【人間の可能性】


   潜在能力の開発をどう考えたらよいのであろうか。一般に脳は, 全体の30%し

   か活動していないといわれるが, 毛細血管も同様に30%程度しか働いていない

   のである。人間は通常では, 30%という低い効率で生きていることになる。製

   造業であれば, 30パーセント程度の設備稼働率ではすぐに倒産である。このよ

   うに, 人間は精一杯活動していないという事実の中に, 潜在能力を説明する鍵

   がありそうである。乱暴な言い方をすれば, 人間には開拓できる余地がまだ70

   %あるということになる。潜在能力を開発することができれば, 人間の未来は

   洋々たるものではないだろうか。



      
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        【バーチャル気功空間 気の世界】隔週  
                                   
    発行元: 日本気功倶楽部
   監 修: 天地 一道
   編 集: 森澤 陽子


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