並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」

2001.05.05 創刊




第一章 入門編
   
   
(01-16) 対談「気功は幸せを創造する技術」(2) (No.16)
        代表 天地一道 × 事務局 藤岡正巳(指導員)

   

2001.11.30
   
   
 
【気功は幸せの基本的な条件を創る】
   

  
 藤岡:

   今回は「気功は幸せを創造する技術」というテーマです。気功を「技術」とし

   て捉えているようですが, 気功と技術の関係を具体的に説明して頂きたいと思

   います。
   

   天地:

   このテーマの中には, 二つの意味があります。一つは「気功は幸せを創造する」

   であり, もう一つは「気功は技術である」ということです。「幸せ」と言って

   も「何が幸せか」は主観的で千差万別なものです。ここでは「幸せ」の基本的

   な条件を創るという意味で使っています。
   

   藤岡:

   そうしますと「幸せ」そのものではなく, 幸せの「基本的な条件」を創造する

   ということでしょうか。
   

   天地:

   そうですけど, それ以上だと思います。誰もが共通している「幸せ」の基本的

   な条件の一つは, 肉体的な健康です。重い病気にかかって幸福を感じる人間は

   , まずいないでしょう。気功は健康の維持と病気の回復を計ります。もう一つ

   は「精神の安定」です。
   

   藤岡:

   前回の『気は人生を豊かにするパートナー』の中で「パートナー」について,

   いくつか質問がありました。「パートナーと言っても雲をつかむような話しで

   理解できない」というものでした。
   

   天地:

   確かに, 気の反応は体験しないと理解不能な部分がありますね。パートナーが

   現れる現象を, もう少し具体的に説明しますと, こんなふうに云えるかと思い

   ます。トレーニングを始めしばらくすると, 胸から腹にかけて腕の中に風船状

   の温かい物体が出現してきます。両腕で抱くように力をいれると, 人間の肉体

   のように反発してきます。まるで恋人を抱いているかのような感じなのです。
   
   
   藤岡:

   恋人をですか? 僕は自分の分身のように感じるのですが。足と頭がなくて胴

   体だけを抱いている感じです。いや, 生命体のエッセンスを抱いている, と言

   った方が正確かも知れません。
   

   天地:

   うまい表現ですね。恋人? 自己の分身? 生命体のエッセンス? どちらとも

   云えますね。いずれにしても, 二人自身という安心感があるのです。最初のう

   ちは, トレーニングしいるときだけ現れていました。しかし, トレーニングを

   重ねるうちに, 日常生活の中でも出現するようになりました。それ以来, 寂し

   いとか, 孤独だとかいう感覚がまったく消えました。いつも一緒という感じで

   す。
   

   藤岡:

   気功のトレーニングが最も気の合ったパートナーを出現させ, 「幸せ」のもう

   一つの基本的な条件である「精神の安定」を生み出すのですね。
   
   
   
  
 【気功は幸せを創造する技術】
   

   藤岡:

   気功は「肉体的な健康」と「精神的な安定」を生み出すということですが, そ

   れと技術とはどのように関係してくるのですか。
   

   天地:

   決められた手順に従ってトレーニングをすれば, 誰もが「幸せ」の基本的な条

   件である「肉体的な健康」と「精神的な安定」を手に入れることができる, と

   いうこを意味しています。気功のトレーニングは, それを得るための「技術」

   なのです。
   

   藤岡:

   気功そのものではなくて, 気功の功法とそのトレーニングする過程が技術なの

   ですね。
   

   天地:

   そうです。技術というのは, 第三者に伝えること, 教えることができるもので

   す。技術であるから第三者は, 努力してトレーニングに励めば殆どの人がマス

   ターできるものです。技術にはコツはあっても, 魔術的なものや呪術的なもの

   が含まれていません。その意味で気功のトレーニングは「技術」なのです。
   

   藤岡:

   技術というと即物的な面を想像しますが, 気功のトレーニング風景を, 何か別

   の習い事を例にとって分かりやすく説明していただけませんか。
   

   天地:

   気功のトレーニングは, 柔道の背負い投げをマスターするの同じです。まず,

   師匠や先輩から背負い投げの方法を教えて貰います。膝の曲げ具合, 腰の高さ

   , 腕の使い方などの教えを受けます。次に, 背負い投げの型を作るために, 柱

   にチューブや帯を巻きつけて, 打ち込みを繰り返し繰り返し練習します。型が

   出来上がれば, 最後に実践で背負い投げをかけるタイミングを学びます。気功

   のトレーニングもこれと同じです。
   

   藤岡:

   しかし気功のトレーニングは, 柔道の背負い投げをマスターするのとは違う面

   もありますね。気の反応とか。
   

   天地:

   気功のトレーニングそのものには, 魔術的なものや呪術的なものが含まれてい

   ないばかりか, トレーニングそのものは極めて即物的で, 同じ動作をただただ

   繰り返すだけです。背負い投げの練習より単純です。気功が神秘的なものと見

   られているのは, トレーニングの過程で現れる気の反応と, トレーニングの結

   果得られた数々の潜在能力のせいだと思われます。しかし気の反応は, 熟練度

   と比例するわけでもないし,目的でもないので, 執拗に追求するものではありま

   せん。気の反応がなくても一向に構わないのです。
   

   藤岡:

   「肉体的な健康」と「精神的な安定」の二つを手に入れることができれば, 素

   晴らしいことだと思いますが, そのための条件などはありますか。
   

   天地:

   トレーニングそのものは「技術」ですから, 手順通りに行えば誰でもマスター

   することできます。ただし「時間かけずに, 金かけず, 努力しないで」最大の

   成果を得たいという人は, 無理でしょうね。

   
   

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 □質問□
   
   『気功でいう丹田とは, 何を意味し, どこを指しているのですか。』

(大阪 TNさん)
   

   ■解答■
   
   「丹」はエネルギー, ないしは不老不死の薬を, 「田」はそれを作る耕地とい
   
   う意味です。それゆえ「丹田」とは, エネルギーが作られ, 蓄積されている身
   
    体のある部位を指します。「丹田」というと, 一般的にはヘソ下の部位を指し
 
    ます。その他, 眉間の「印堂=天目」, 胸の正中線上にある「だん中」, 頭の

    てっぺんの「百会」, 足裏の「湧泉」などに丹田があると考えられています。

   
   
   
    
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        【バーチャル気功空間 気の世界】隔週  
                                   
    発行元: 日本気功倶楽部
   監 修: 天地 一道
   編 集: 森澤 陽子

           

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