並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」

2001.05.05 創刊




第一章 入門編
   
   
(01-11) 気功界の裏事情(その一) 学び方教え方(1)  (No.11)
   

2001.09.21
   
   
 
【平安な心は健康の基礎】
   

   
前々号で購読者から「気功をやる場合にどんな基準で選んだらよいのか」とい

   う質問が寄せられたので, この難しい問題を私の考えられる範囲で答えてみた
   
   いと思う。私がメルマガを発行した第一の目的は, トレーニングする過程で得
   
   られた不思議な体験を語ることで, 多くの人々に「気」の存在を知って欲しい
   
   ということであった。すべての分野でカオス的状況に陥っているこの日本で,
   
   気を生活の中に正しく採り入れることができれば, どんなに心身共に幸せにな
   
   れるか, と考えたからである。肉体的な意味での健康ばかりでなく, 気を実感
   
   できるようになることで, 「心の平安」までも得られるようになる。「健康は幸福

    の基礎」という西洋医学的スローガンを, 気功世界では「平安な心は健康の基

礎」と言い換えることもできる。
   

   
   
   【気功の正しい情報の発信基地へ】
   

  
 しかし気の存在は, 今だ科学的に証明されていないだけに, その間隙を突いて
   
   日本社会には荒唐無稽なものばかりでなく, 曖昧模糊としたものが堂々と闊歩
   
   しているのである。このたぐいの風説に, あるものにはごく少数が, またあるも

   のには圧倒的な多数が, 気付かないまま乗せられているのである。時代はまさ

  に情報化社会であり, かつ主役が生産者から消費者に完全に移っているので
   
   ある。決定権が消費者にあるというのは, もはや小売業だけの話しではない。
   
   ネット世界では, 新人歌手をインターネット投票でデビューさせる試みがすでに

   始まっている。「決めるのは私」なのであるが, 「私が決める」ためには正確な情

  報が, 私に提供されていなければならない。こんな時代にあって, 気功ほど情報

  が不正確で曖昧に伝えられるものは他に存在しない。内気功も, 外気功も, マジ

  ックも, 荒唐無稽な超能力?も, その他みんな一緒にバックの中に放り込まれて

   しまうのである。正しい情報が得られなければ, 正しい判断をすることはできな

   い。正確な情報を提供しないところから, 気功にはいつも「うさん臭さ」がつきま

   とうのである。このことが不幸にも, 気功を日本人の生活に正しく採り入れるこ
  
   とを妨げているといえる。ここから, メルマガを発行する私の第二の目的が, 新

   たに浮かび上がってきた。その第二の目的とは, 荒唐無稽なものや, 曖昧模糊

  とした風説を排して, 正しい気功の情報をこのメルマガから発信することである。
 
気功の正しい情報の発信基地となることである。

   
   
   
   【気功の選択基準とは】
  
 
   
気功をする際の「選択の基準」に戻ろう。気功の世界に入ろうとするとき, 選
   
   択の基準は誰にとっても, 最も重要な情報のはずである。しかし基準といって
   
  も意味は一つではない。症状別の気功, 高齢者向きの気功, 癌患者用の気功と
   
   いう選択基準もある。ここでは選択基準をレベルの高さ低さと解釈してみると
   
   どうか。これは言葉は悪いが具体的に, どこの流派が高級で, どこの流派が低
   
   級かという問題になる。これは誰もが是非とも知りたい情報だと思う。自分が
   
   これからやろうとする気功が, どの程度のレベルにあるのかを知らなければ闇
   
   の中を歩くようなものだ。ところがこのレベル差の基準に関しては, 中国人に
   
   よって書かれたどの気功書も, きわめて曖昧な表現に終始しているのである。
   
   商売妨害しないためなのかよく分からないが, 曖昧な情報しか提供していない
   
   のである。はっきりと言わないが, むしろどれもレベル差は存在しなかのよう
   
   な表現なのである。「気功の流派にはレベル差は存在する」と書かれた書物を
   
   私は知らない。しかし, 勉強でも仕事でもスポーツでも趣味でも, どんな世界
   
   にも初級, 中級, 上級のレベル差があるのは, 常識中の常識である。人は初級
   
   から上級に行きたいがために日々, 努力するのである。何故に気功だけが, レ
   
   ベル差は存在しないかのように言うのだろうか。

   
   
   
   【気功にレベル差は存在するか】
   

   しかし最近読んだ気功書には, 多くの中国人気功師が曖昧にして避けてきた「
   
   レべル差の問題」について, 次のように明言しているのを発見した。個人的な
   
   批判が目的ではないので, 著者と書名はあえて省略させて頂きたい。氏曰く,
           
   『気功にはいろいろの功法があり,… 中略…どのようなものが高級功法で, ど

  のようなものが低級功法かと区別する必要はない。功法にはただ適切か適切で

   ないかの判断区別があるだけである』。まず著者は気功にはレベル差は存在し
 
   ないと断言する。そして, あるのはその人にとって適切であるかどうかの判断
   
   だけであると。この後者の気功の選択については『適切であるかの判断だけで
   
   ある』というのは正しい。病気別の気功もあるし, 高齢者向けの気功もある。
   
   動功もあるし, 静功もある。透視能力を専門に開発する気功もあるし, 癌治療
   
  専門の気功もある。人は自分に相応しい適切な基準によって気功を選べばよい
   
   のである。
   
   だが, 著者が気功にはレベル差は存在しないというとき, 実に不思議なレトリ
   
   ックを使うのである。次に引用するので, 読者は次回の配信まで一寸だけ考え
   
   て頂きたい。氏曰く『それを漢方薬にたとえると, 薬用人参は高級な素材で,
   
   気が不足したり, 気陰ともに甚だしく不足する病状に大へん効果があるが, そ
   
   れを感冒にかかっているときに服用すると, 逆効果を招くということである』。
   
   気功は『つまり適切なのかどうかというのが肝心な問題である。したがって高
   
   級といっても適応性と有効性があってのことである』。このトリックをお分か
   
   り頂けるだろうか。なお, 著者は気功の公的機関の理事クラスのお偉いさんで
   
   ある。(続く)

   

*** 会員からのメッセージ **********************


『ダイエットみたいで楽しいですよ』(東京 NKさん♂)
   
『NSです。何度も恐れ入ります。両腕の上部だけ汗が出るようですが・・練功してい

ると親指と人差し指の中間からまっすぐ肩に向かって筋のように汗が出ていて変で

すね。尻のあたりからも汗が流れ落ちますね、こんなに汗が出るとは思いませんで

した。馴れたら結構, 汗が出るだけでダイエットしているようで楽しいですよ。家内は

私がやせたらやってみようと言っております。やってみるといいもんですね。』
   

  
 
*** 購読者コーナ *************************
   
   
□質問□
   
   『前号で二つの違う気功をやると, 偏差が出るといいますがどうしてですか。
  
   そのほかに偏差の出る原因には, どんなものがあるのですか。簡単に偏差が

出るようでは, 何か怖いような気がしますが。』(静岡 YTさん)
   

   ■解答■
   
  説明がうまくなかったようですね。偏差とは『気が経絡の中を正しく流れてい
   
  ない「気不経絡」の状態』を指します。二つの異なる気功を同時期に練功する
  
  と, 流派によって気の流し方が違うので, 気の流れが乱れ「気不経絡」が生じ
 
  てしまいます。これが偏差です。同じ流派の中でも, たとえば何十種類ものト
 
   レーニング法がある場合にも, 同じ時期に練功するのは, 常に一功法だけで

   す。二つ以上の異なる功法を, 同時にやることはありません。偏差が怖いとの

    ことですが, 正しい気功の情報を得て, 気功の基本原則を守っていれば, そう

    簡単に偏差がでるものではありません。自分勝手に解釈し, 自分勝手に気功

をやるのが最も危険なのです。気功には独学は通用しないのです。
   

  
     
    
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        【バーチャル気功空間 気の世界】隔週  
                                   
    発行元: 日本気功倶楽部
   監 修: 天地 一道
   編 集: 森澤 陽子

           

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■私の気功の世界■


ネット通信教育 「一指禅功日本 バーチャル気功道場」

http://issizen.michikusa.jp/



「一指禅功日本 東京・小岩リアル気功教室」

http://katutoshinamiki.suichu-ka.com/



YouTube 「一指禅功秘術 吊手術」

https://www.youtube.com/watch?v=W5J6RmbjpQI&feature=youtu.be


Twitter 「連載 気を考える」

https://twitter.com/mikenekobusu




■私の趣味の世界■



すまい&町並み 今昔物語

「第一章東京下町風景への旅」

「第二章同潤会アパートへの旅」








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