薬を使わず自分で治す病気の防治法


日本気功倶楽部　並木克敏

■ 初期の風邪　使い捨てカイロの応用法 ■

 【効能】

風邪は大別すると, 感冒(普通の風邪)とインフルエンザの二種類があります。

感冒の症状は, くしゃみや咳, 鼻水や喉の痛み, そして微熱などと比較的穏

やかです。インフルエンザは, 感冒の症状に加えて, 頭痛, 関節痛や筋肉痛,

３８度以上の高熱などの強い症状が全身に現れます。インフルエンザは, 肺炎

などを併発し重症化することもありますので, 病院での診察と治療を受けること

をお勧めします。ここでは, くしゃみや咳, 鼻水や喉の痛みなど, 風邪の罹り始

めに対しての対処法を紹介します。

「初期の風邪・使い捨てカイロの応用法」は, これらの症状に驚くほどの即効性が

あり, １〜2時間ほどで効果が現れてきます。そのうえ, 寒い冬の季節には, 持続的

に身体がポカポカと温まり, 全身の保温効果もあります。また, 風邪の引き始めの

対処法としてだけでなく, 風邪の予防のための効果も期待できます

【穴位】

「初期風邪　使い捨てカイロの応用法」で使われる穴位（ツボ）は，「大椎穴」(だ

いついけつ)と「風門穴」(ふうもんけつ)の二種類です。大椎穴は, 大腸経, 胃経, 小

腸経, 膀胱経, 三焦経, 胆経の六つ経絡が交わる督脈に位置する重要なツボで,

呼吸器疾患, 頭痛, 肩凝り, 神経症, 鼻血などの治療に使われています。大椎(第

七頚椎)は, 首を前に倒したときに出っ張る一番大きな椎骨のことです。大椎穴は,

その大椎(第七頚椎)の下にある第一胸椎の棘突起の間の陥凹部に位置していま

す。風門穴は, 風邪が出入りするツボ(門)という意味で, 感冒や気管支炎, 微熱や

喘息などの呼吸器系疾患, 首や肩の凝りなどの症状に効果があります。風門穴は

, 第一胸椎棘突起下１寸５分(人差指と中指の幅), 第二胸椎突起下の外側１寸５

分の位置にあります。
 

★    注意 

中医学で云うところの「１寸５分」とは, 尺貫法の１寸＝3.03ｃｍとは違い, 個々人の

人体を基準にした寸法のことです。具体的には「１寸５分」とは, 人差指と中指を並

べたときの二指の幅, ないし親指の幅の1.5倍に相当します。私(並木)の場合には

, 「１寸５分」はメートル法で3.5ｃｍでした。

大椎穴と風門穴　大使い捨てカイロの位置　点線

【方法】
 

使い捨てカイロの使い方は, きわめて簡単です。下の図の点線で示してあるように

, 「大椎」と「風門穴」の三つのツボをカバーするように貼るだけです。使い捨てカ

イロは, 市販の13.0×9.5ｃｍの大きさで十分です。ただし, 低温やけどの危険があ

るので, 肌着の上から貼るようにして下さい。効果は12時間ほど持続しますが, 温

度が下がり始めたら新しい物と取り替えて下さい。下の図に書かれている「大椎」と

は大椎穴, 「風門」とは風門穴のことです。 

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