一指禅功自己保健法


薬を使わず自分で治す病気の防治法


日本気功倶楽部 並木克敏




■ 腰痛解消法 ■

【効能】 

腰痛には, 腰の疲労からくる単純な腰痛から, そこに大病が隠れている危険な

ものま
で含まれているので, 頑固な腰痛の場合には, 一度病院へ行って検査

を受けること
をお勧めします。 

腰痛の原因には, 次のことが考えられます。


(1)老化からくるもので, 背骨が変形して神経や血管を圧迫し痛みが生じる。
(2)肥満および悪い姿勢を長時間続けることで腰に負担をかける場合。
(3)椎間板ヘルニアのように腰椎そのものに故障があるとき。
(4)腎臓病や内臓疾患が腰痛を起こすもの。
ここでは, 老化や肥満からくる一般的な腰痛と, ギックリ腰や坐骨神経痛からく

る腰痛
の解除法を紹介します。 

 

【穴位】
 

腰痛解除法で使われるツボ(穴位)は, 次の三種類です。手の甲にある二

つの「腰腿点
(ようたいてん)」, 手の甲の薬指と小指の間にある「坐骨神経

痛点」, 手の平にある「足
腿区(そくたいく)」です。

 
1〉手の甲 腰腿点と坐骨神経痛点 

  
2〉手の平 足腿区

 
【 ツボの取り方 】
 

「坐骨神経痛点」は, 薬指と小指の間の付け根関節よりやや先端寄りにあり(図

では付
け根関節の位置がもう少し手首寄りにあるのが正解です), 人差し指の

先端で押すと鋭
い痛みがあります。「足腿区」は, 左点線の母指球の終端の谷

間にあり, 親指で押すと
鈍い痛みがあります。

 

【腰腿点の取り方 】

 
3〉腰腿点の取り方

 
「腰腿点」は腰痛解除法の最も主要なツボです。「腰腿点」は二箇所ありますが

, まず
薬指と小指の間のツボの取り方をみます。二本の指の間を人差し指の先

端を使い, 指
先側から手首へ向けてゆっくり押しながら移動させていきます。

すると二本の指の骨が
交わる部分で, 人差し指が止まります。その部位が「腰

腿点」です。押すとぴりぴりとし
た痛みがあります。同様に, 人差し指と中指の

間の「腰腿点」を探します。

 

 

【方法(その一) 自己保健法】

 
 
1〉二つの腰腿点を押す

1)両足を肩幅に開いて, ごく軽く膝を曲げて立ちます。両手を寄せていき,

左手甲の二つの腰腿点を, 右手の親指と人差し指の先端で軽く
押します。押

す力加減は, 少し痛みを感じる程度で, 馬鹿力を入れて押さないで下さ
い。

 

 


2〉右回転   〈3〉左回転

 

2)二つの腰腿点をつまむように軽く押したまま, まずゆっくり腰を右側に回転

させま
す。回す角度は少し痛い程度とし, 無理に大きく回さないで下さい。
3)腰腿点を押したまま, 今度は腰を左側に回転させます。 
以上の動作9回繰り返します。 

4)次に手を取り替えて同じ動作を繰り替えします。右手の二つの腰腿点を,

左の指
先で押しながら, 今度は左からゆっくり回転させます。次に右に回転さ

せます。
 
以上の動作9回繰り返します。 

【回数と効果】

 
通常は, 朝晩各一回行います。症状によっては, 時間や回数をあまり無理しな

い程度
に適当に増やして下さい。練功のあとに行うとより効果的です。この方

法は, 全腰痛に効果があります。なお, 効果がでるまでには, 少なくとも3ヶ月


や4ヶ月はかかります。焦らず気長にやって下さい。

  

【 方法(その二) 指圧法 】

 
自己保健法で効果がみられない場合には, 指圧法を併用させて行って下さい

。指圧
は片側に腰痛がある場合でも, 必ず両手を刺激します。 

1)腰腿点 通常の腰痛とギックリ腰に効果 
二つの腰腿点は, 人差し指の先端で「押す⇒離す」を繰り返して刺激します。

普通の
腰痛であれば, 人差し指と中指の間のツボを, ギックリ腰であれば, 薬

指と小指の間の
ツボを時間を余計にかけて刺激します。 1〜2分程度。
2)坐骨神経痛点 坐骨神経痛に効果 
このツボは, 強い刺激が効果的です。 
爪楊枝がヘアピンの頭で強く「押す⇒離す」を繰り返します。1〜2分程度。 
3)足腿区 
いずれの場合にも, 足腿区を合わせて揉むと効果的です。


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