【バーチャル気功道場の第一期生】　(日本気功倶楽部　並木克敏)

　　　『「バーチャル気功道場」の通信教育講座を開設してから, この５月でちょ

　　　うど満９年になります。「バーチャル気功道場」の第一期生が, 内気功から

　　　師範コースまで七年間の全課程を修了して, この５月に女性２名を含めて

　　　計９名が卒業しました。あざみさんは, 数少ない女性の修了者の一人です。

　　　大阪出身だそうですが, 年齢は不詳です』

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　　　【さらにもう一つの不安　偏差】(大阪　あざみ♀)　

　　　『一指禅功を練習するにあたって, さらにもう一つの不安がありました。それ

　　　は偏差の問題です。太極拳を学び始めたとき, 先生や先輩から他流派の

　　　気功を同時に練習すると, 偏差が出るので注意するように言われていまし

　　　た。最悪の場合には, 死ぬこともあると脅かされました。流派によって気の流

　　　し方が違うので, 頭が混乱してしまうからだそうです。そんな怖い話が脳裏

　　　に焼きついていたので, 太極拳以外はずっと無視してきました。１０年ほど

　　　前からインターネットが普及してくると, 中国各地のいろいろな流派の気功
　　　
　　　と, 気功師が紹介されるようになりました。太極拳こそが気功界を代表するも

　　　のとばかり信じていた私は, 気功の流派がこんなにも沢山あったのかと驚く

　　　ばかりでした。そしてある日, 私の固定観念をひっくり返すような事実に目が

　　　止まりました』

　　　【偏差の問題もほぼ解決】　

　　　『それは一人の気功師が, いくつもの流派にまたがって師範の肩書きをもっ

　　　ていることでした。‘え～なんで”と不思議に思いました。私の常識からする

　　　と, いくつもの流派の気功を練習して, なぜこの人は偏差がおきないのかし

　　　らということなのです。一寸した疑問を解くには, ネットの世界は便利ですね。

　　　「偏差」で検索すると, 「偏差」 (メールマガジン「バーチャル気功空間　気の

　　　世界」) に行き当たりました。これが, 「バーチャル気功道場」との最初の出会

　　　いでした。日本気功倶楽部代表の並木先生の言葉を要約すると, 初心者が

　　　いくつもの気功を同時に練習すると, 偏差の危険があるけれど, 一つの気功

　　　をマスターしてから, 他の気功に挑戦するのであれば問題ないということでし

　　　た。それでも, 二つの気功を同時に練習するには, 朝晩というように時間を空

　　　ける必要があるとも書かれていました』

　　　【馬歩站椿功を試してみると】

　　　『入会を申し込んだ次の日に, 第一巻の「馬歩站椿功」が送られてきました。

　　　今では当たり前になりましたが, 当時はネットの世界ってなんて便利なんだと

　　　感心したものでした。この功法は, 始まりと終わりにだけ少し動きがあります

　　　が, 中心の部分は馬歩椿の姿勢のまま立っているだけです。太極拳の場合に

　　　は, だいたいの動作が身に付くと, 始まりを意識するだけで, 身体が自然に動

　　　くようになります。これに呼吸と意念が加わる　と, 自分だけの閉じられた世界

　　　の中で, 一人芝居を演じているような雰囲気に　なります。それに対して, 馬歩

　　　站椿功は動きが無いだけでなく, 呼吸法も意　　念も無いわけですから, 最初

　　　はすごい違和感を覚えました。ただ立っている　だけで, 何にも無いという感じ

　　なのです。ところが馬歩站椿功を一週間ほど続けていると, 身体に思わぬ反

応が現れてきました』

　　　【一指禅功は確かに気感が強い】

　　　『馬歩椿は, 体重が太腿とふくらはぎにかかるので, 初心者にはとても辛いとさ

　　　れていますが, これは腰の位置を高くすれば, 容易に解決することです。私は

　　　足腰には自信があったので, 少し低めの馬歩椿で練習しました。ただ立って

　　　いるだけで, 何にも無いので退屈していたところ, 一週間ほどしてから, 両腕

　　　の間に変な感覚が生まれてきました。両腕を近づけると, 空気の塊みたい

　　　なものがあって, 反発してくるのです。今度は両腕を遠ざけると, 引っ張ら

　　　れるような引く力が働きます。これを気功では「気感」と言うそうですが, 長

　　　く太極拳を続けてきても, 今まで経験したことがありませんでした。私が鈍

　　　かったのかもしれませんが, 太極拳の練習中　に気感を感じたことは無かっ
　
　　　たし, 教室の中でもあまり話題にもなったこともありません。一指禅功は,

　　　気感の強い気功と聞いていましたが, 私的にもしっかりと納得しました』

(次に続く)