並木克敏(天地一道)

「バーチャル気功空間 気の世界」


2001.05.05 創刊






「バーチャル気功空間 気の世界」 総目次

第1章  入門編                    (2001.05.05〜2001.11.30)
第2章  潜在能力の開発              (2002.01.19〜2002.06.21)
第3章  内気外発(気を出す)            (2002.07.26〜2003.01.15)
第4章  気と社会                  (2003.02.15〜2003.11.22)
第5章  気との遭遇 (その一)           (2003.12.24〜2004.11.27)
第6章  気との遭遇 (その二)           (2004.12.24〜2005.12.31)
第7章  一指禅功の基礎知識 (その一)     (2006.01.31〜2007.05.25)
第8章  会員からのメッセージとの対話(1)    (2007.06.09〜2008.05.31)
第9章  会員からのメッセージとの対話(2)    (2008.06.30〜2009.06.27)
第10章 会員からのメッセージとの対話(3)    (2009.07.30〜)







第10章 会員からのメッセージとの対話 その3


(10-09) 一人の盲人会員との対話(8)

     
特集 患者さんの容態が私の体に移る

    2009年03月29日 (No.121号)





   【 再び 梅庵さんについて 日本気功倶楽部 】

   今回再度登場していただいたのは, 第8章の「一人の盲人会員との対話(1)

   〜(4)」で, くも膜下出血で寝たきりのお母さんに気功治療を試みた, 視覚障

   害者の梅庵(ハンドルネーム)さんです。梅庵さんは, 両眼性網膜色素変性症

   という病名で, 不幸にも25歳で失明されましたが, 現在は静岡で鍼灸師の仕

   事をされています。第9章の「一人の盲人会員との対話(5)」で「特集・ボランテ

   ィアで気功治療を始めました」から, 「一人の盲人会員との対話(6)(7)」の「特

   集鍼治療と気功治療を試してみました(1)(2)」を経てほぼ1年が経ちました。今

   回の梅里さんからのメッセージは, 気功治療を体験する中でより一層進化をと

   げている, 梅庵さんの現況報告です。



   
【 患者さんの容態が私の体に移る 】

   頸腕症候群を患う五十代の女性Kさんが, 再び治療にこられました。

   私   「具合はいいかがですか?」と聞きますと、

   Kさん 「気候が温かくなったせいか、しびれ感がありませんよ」


   いつものように, 五十肩の経絡に添って気功治療していきました。ところが治

   療中に、私は眠くなってくるのです。そこで、


   私   「夜眠れますか・・・」と、Kさんに尋ねましたら、

   Kさん 「睡眠不足です。なんでわかりますか?」

   私   「患者さんの容態が, 私の体に移ってくるんですよ」と, Kさんに伝えま

        した。


   私は、「バーチャル気功道場」で気功を練習する以前から、鍼の治療中に患

   者さんの、容態が私の体に移ってくるのがわかりました。バーチャル気功を習

   わせていただいて、よりいっそう感じられるようにアップしました。


   私   「今, 喉がいがらっぽく、頭が重く、目が疲れているでしょう」と言いまし

        たら, Kさんは

   Kさん 「ええ?わかるんですか。喉は、歌のレッスンをするので、いつもおかし

        いんです。頭はこめかみの奥が痛いんです」と, 驚いていました。


   そこで, 喉とこめかみに気を送ったら, 楽になったそうです。次の治療は、2週

   間あけてみることになりました。



   
【 胸と額から気を出して治療する 】

   Kさんから約束の日の3日前に電話がかかってきて、用事が急に入ったので、

   20日に治療を変えてほしいとの事でした。Kさんが来られる少し前から、胸の

   あたりが苦しく痛くなっていました。Kさんの容態が移るということかと思い, 来

   院してきたときに尋ねてみました。Kさんによると, ちようどその頃, 胸が苦しくな

   った時があったそうです。


   私   「手のしびれはどうですか」と、尋ねてみますと、

   Kさん 「しびれ感がよくなったみたいです。」


   以前Kさんは、気候が温かくなったせいか、手のしびれが楽になったみたいで

   すと、お話がでましたが、ここのところ、また寒さがぶりかえしたみたいで、温度

   差によるしびれ感でなく、気功が効いていることがわかりました。

   治療は、五十肩の基本にもとずき、行わせていただきました。30秒位発功しま

   すと、しびれ感が指先まで感じてくるのですが、それも少なくなりました。

   気功の治療効果が実感できましたので, Kさんに一寸あることを実験をさせて

   いただきました。うまくいくか自信はなかったのですが, 胸と額から気を出しての
  
   治療です。実際に教えていただいたことはないので, まったくの自己流です。


   私   「では、胸から気をだしてみますね」と言い、「何か感じますか?」ときき

        ますと、

   Kさん 「背中がおされるように感じます」

   私   「今度は、額からだしてみますね・・・何か感じますか?」と ききますと、

   Kさん 「背骨にそって温かくなります」と答えてくださいました。 


   私としましては、胸と額からの発功の区別がわからないのですが? 
 
   次の治療は、4月3日に来られます。



   
【 Kさんの五十肩の治療が終わりました 】
  
   再びKさんが来院しましたが, もう、ほとんどしびれも痛さもないそうです。


   私   「今日は、腰が痛いみたいですが?」と、尋ねますと

   Kさん 「えっ わかるんですか?」


   五十肩の治療にもとづき発功しました。

   なんだか、腰も楽になった感じがしましたので、Kさんに立ちあがってみて腰

   を動かしてみていただいたところ、


   Kさん 「あれっ、楽になったみたいです」と言われました

   Kさん 「私は趣味でシャンソンをするのですが、レッスンの時に先生から、よ

        く声が出るようになりましたが、どうしたんですか?と言われたんです

        よ。私は気功のおかげだと思います。それから、朝いつもだるいんで

        すが、それもなくなったみたいです」

   私   「五十肩の治療をしても、全身が楽になるんですよ・・・」と、話させてい

        ただきました。


   これで、Kさんの腕のしびれの気功治療は終了しましたが、健康維持のため

   に、また来られるとのことでした。ありがとうございました。


   
※倶楽部より一言 「患者さんの容態が私の体に移るとは?」 

   『梅庵さんが言われている「患者さんの容態が, 私の体に移ってくるんですよ」

   という意味が, 読者の方には理解しづらいと思われますので, 注釈を加えてみ

   ます。気功の治療は, 気功師の気が患者の経絡の中を, 一方的に流れるだけ

   ではありません。より高度な功法の鍛錬を重ねると, 相手の故障した部位の反

   応を, 気功師自身のものとして感じるとることができるようになります。これは潜

   在能力の一つで, 一指禅功では「測病」と呼んでいます。この測病の方法は,

   「バーチャル気功道場」の「師範コース」の段階で, 特別会員のみに公開して

   います。ところが梅庵さんは, まだ外気功上級コースですので, 「測病法」を伝

   授してはいないのです。それでも「測病」ができるということは, 先天的なものな

   のか, あるいは目が見えないこと(盲目)と関係しているのではないかと考えてい

   ます。気功の潜在能力の開発には, 通常の段階を踏まずに, 昔の学校でいうと

   ころの「飛び級」という事態がしばしば起こるものなのです。これからの梅庵さん

   の成長が楽しみです』



** 会員からのメッセージ **********************


■ 会員からのメッセージ 2010.03.29 ■


  『内気外発と外気内収の違いは』(京都在住 石若丸♂)
  
   『お世話になっております、内気外発についての質問です。

   一指禅では意念を用いないということですね。それでは内気外発と外気内

   収の違いは何なのでしょうか? 手を患部に近づけると自然に発気が始ま

   るのでしょうか? 仕事で緊張するような場面でも, 上半身から力を抜いて

   手を梯形にして自然に立っていると非常に楽になることがあります。まあ要

   するに梯形が自分にとって一番リラックスできる形だからだと思いますが。

   梯形が自分にとって自然な手の形になってきていると思います。普段の生

   活の中で無意識に発功してしまうとかはあるのでしょうか? 親指の位置で

   発功が強くなったり弱くなったりするのは、なんとなく理屈でも理解できます。

   意念を使わないとしたら、無意識に発功しているとかはないのでしょうか?

   ちょっと見当外れというか分かり辛い質問かもしれませんが、何卒よろしく

   お願い申し上げます。』


  
 『自発動功は気持ちがいい』 (山形 O.S♂)

   『毎朝練功に励んでおります。またまた質問でもうしわけないのですが、今

   回は羅漢神拳を送っていただいたわけですが, 今月は特殊指法を練習す

   ればよいのでしょうか, それとも今月は羅漢神拳を行ってよいのでしょうか。

   今回羅漢神拳を行なってみたところ, 20分の立禅から指を動かし始めて

   数分で体が左右に揺れはじめ, だんだん上半身を右に反動を付けてひね

   るような振り子動作となり、そのうち左手がゆっくり伸びて八の字を描くよう

   にぶらぶらというよりはぶんぶんと振り回すようになり気がつけば30分も気

   持ちよく動いていました。中国で自発動功が禁じられる理由がわかった気

   がしました。気持ちよくていつまでもやっていたくなる感じでした。

    そこでこれについても質問があるのですが今回は自発動功が始まったら

   指を動かすのをやめたのですがそこのところが資料には書いていなかった

   のですが、動き出したら指の動きは止めてよいのでしょうか?』
   

   ※倶楽部より一言 

『石若丸さんと, OSさんからのご質問については, すでにメールに

てお答えしています。いずれメールマガジンの「会員からのメッセ

ージとの対話」の中の「倶楽部からの一言」で触れることがあるか

とも思います』


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 ※気功やこのメルマガの内容に関して, ご意見やご質問がありましたら, 是非
   
お寄せ下さい。お待ちしています。
   
    Email katutoshi@max.odn.ne.jp  編集 正田竜二  



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【バーチャル気功空間 気の世界】月刊
                                   
   発行元: 日本気功倶楽部

監 修 並木克敏 (天地 一道)

編 集: 正田 竜二


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