並木克敏(天地一道)


「バーチャル気功空間 気の世界」


2001.05.05 創刊






「バーチャル気功空間 気の世界」 総目次

第1章 入門編                    (2001.05.05〜2001.11.30)
第2章 潜在能力の開発              (2002.01.19〜2002.06.21)
第3章 内気外発(気を出す)            (2002.07.26〜2003.01.15)
第4章 気と社会                  (2003.02.15〜2003.11.22)
第5章 気との遭遇 (その一)           (2003.12.24〜2004.11.27)
第6章 気との遭遇 (その二)           (2004.12.24〜2005.12.31)
第7章 一指禅功の基礎知識 (その一)     (2006.01.31〜2007.05.25)
第8章 会員からのメッセージとの対話      (2007.06.09〜)







第8章 会員からのメッセージとの対話


(08-08)特集 気の科学

ここまで分かった「気の性質」

2007年01月30日 (No.98号)






【 はじめに 気功の正しい理解のために 】 

   


   「気功」が中国から日本に伝えられるようになったのは, ケ小平氏が中国の改

   革経済に着手した二十数年前でした。当時の気功は, 中国にとって外貨稼ぎ

   の一環としての側面が強かったのです。そのため, 気功師もどきが大量に日

   本に上陸し, 気功もマジックもごちゃ混ぜにしながら, マスコミや世間の注目を

   浴びてきました。そして今なお, マスコミでの気功の地位は, UFOや霊と同列

   で, 視聴率の問題でしかないのです。こうしたマスコミの風潮と, 気そのものの

   存在が曖昧なために, 多くの人々に良きにつけ悪しきにつけ, 誤解され続けて

   きました。そこで, 日本気功倶楽部では, 気功との正しい付き合い方をするた

   めに, 「気の科学」の中の「気の性質」についての, 秘伝の情報を提供したいと

   思います。この情報は, 「気功を科学する」科学者でさえも, おそらく知らないと

   思われます。この「気の性質」という, 「気」や「気功」に関しての本質的な問題

   を, 「外気治療の側面」から若干明らかにしたいと思います。気功に対する正し

   い理解となれば幸いです。



   
【 気の科学 気の性質 】 


   「気とは何か」という気功の根本問題は, 二十年ほど前からその正体を突き止

   めようと, 中国や日本の大学の研究室で, 脳波などを含めた実験を積み重ね

   てきました。しかしながら多くの努力にも拘らず, 今だ実証科学的には証明さ

   れず, 依然として正体不明のままです。一部のホームページなどで, 「気とは

   これだ」と断定的に主張しているのを見かけますが, それは希望的(不純?)

   な仮説にしか過ぎません。気の正体は, 現代の生命科学のレベルでは捉え

   切れていないのです。

   ところが, 気の正体は不明であっても, 気の性質のいくつかは, 経験的に明ら

   かになっています。一指禅功などの外気功の諸先輩方が, 外気内収や内気

   外発を繰り返しながら, 「生=なま」の気との数千年にも及ぶ長いお付き合い

   をする中で, 次第に「気の性質」のいくつかが見えてきたのです。科学とは,

   同じ条件の下で, 同じ方法で繰り返したとき, 同じ結果が得られるものです。

   千五百年もの蓄積を有する一指禅功の中で, すでに明らかになっている「気

   の性質」は, 気功の鍛錬をある程度経験した人であるならば, 実践で確認す

   ることができます。その意味で「気の性質」は, 経験科学の産物であると云う

   ことができます。気の正体は, 実証科学的には不明だけれども, 気の性質は,

   経験科学的に証明できるのです。



   
【 気の性質 気の貯蔵性 】 


   この「気」に関しての実証科学と経験科学の関係は, 電気(エレキ)と雷(カミ

   ナリ)の関係ともよく似ています。少し前までは, ピカリと光って天空を裂く「カ

   ミナリ」の正体が, 「電気」だとは誰も知らなかったのです。その正体は不明

   だったとしても, ピカリと光るカミナリの現象は, 誰もが目にしていたのであっ

   て, 疑いもなく現実に存在していたのです。


   一指禅功の千五百年の歴史の過程で, いくつかの「気の性質」が明らかに

   なっています。その中で特に興味深いのは, 「気の貯蔵性」という不思議な

   気の性質です。気功の経験の無い人でも, 気功師がある方法で気を送ると,

   その人に気功師の気が貯えらると云うものです。気を体内に貯えた人は, 今

   度は第三者に対して発功し, 気功師と同じように外気治療することができま

   す。その人が, 貯えられた気を使い果たしたら, 再び気功師に気を送っても

   らえれば, さらに発功することが可能です。つまり, 気功師から受けた気は,

   人の身体の中で一定期間だけ貯蔵することができるのです。これが「気の

   貯蔵性」という「気の性質」の一つです。



   
【 気功は技術 】 


   気功師から受けた気は, 一定期間だけ体内に蓄積されると云う性質があるも

   のの, 外気治療として使えば, 急速に減少することになります。気を使い果た

   せば, 「ただの人」に戻るだけです。そのために, 一指禅功の鍛錬では, 身

   体に故障がある人は別ですが, 「外気治療」をするためにだけ, 指導員から

   気を受けるという行為は一切ありません。「外気治療」をするために他人から

   受けた気は, いずれ必ず効力を失ってしまうものですから, 長い目で見るなら

   ばまったくの無駄ということなのです。気というものは, 時間をかけて鍛錬を積

   み重ねることによって, 体内の気と自然の気がお互いに交流しながら, 少し

   ずつ体内に蓄積されてくるものなのです。外気治療とはその蓄積された気が,

   壺から溢れ出るようになったとき, 初めて他人に気を与えることができる行為な

   のです。一指禅功は他力本願ではなく, 自助努力を要求します。


   したがいまして, 持続的な外気治療を可能にする方法は, 毎日淡々と行う気

   功のトレーニング以外にはないのです。一指禅功のカリキュラムの中には,

   神様から授かったというような, 呪術的なものや霊的なものは一切含まれてい

   ません。それは, 中国で気の遠くなるような時間をかけ, 試行錯誤を重ねなが

   ら蓄積されてきた, 経験科学的な技術にあるのです。現代の生命科学では

   不可能な, 自律神経の支配下にある体温の上げ下げも, 一指禅功の「秘伝の

   技=技術」を使えば, ごく簡単にコントロールできるのです。技術ということは,

   手順さえ踏めば「誰にでも取得可能である」ということを意味しています。気功

   は, 努力しないで楽をして, 手軽に得られるというものでは決してないのです。

   努力する者こそが, 健康を維持し, 心の安らぎを保ちながら, 長寿を実践する

   ことができるのです。



   
【 潜在能力の開発を 】 


   一指禅功には, 健康維持や病気回復のための内気功(保健気功)と, 気功師

   養成のための外気功(治療気功)があります。内気功は, 自分自身の健康に

   関するものですから, そのためのトレーニング方法(功法)は, 特定の慢性病は

   別として, 一般的にはあまり多くはありません。ところが, 外気功の場合には,

   数百にも及ぶほど多種多様なトレーニング方法があります。これを読んで貴

   方は, 何故そんなに多くのトレーニング方法があるのかと, 疑問に思われるこ

   とでしょう。というのは, 一指禅功は, 指導員の気を受けてインスタント気功師

   に仕立て上げられるのではなく, 自己鍛錬を通して本物の気功師になること

   を目的としているからです。本物の気功師となるためには, 数多くの潜在能力

   が必要とされます。たとえば, 相手の身体に手の平を向けて治療する, いわ

   ゆる「手当療法」というのがありますが, 一指禅功では, これを「阿是穴を取る」

   と呼び, 外気治療とも云えないほどの, 最も初歩的なレベルにしか過ぎません。

   一指禅功でトレーニグの方法が多いのは, 一つの功法をトレーニングすると,

   一つの潜在能力が開発できるように, 一連のカリキュラムが作られているから

   です。どのレベルまでの潜在能力を身に付けたいかは, ご自分で決めればい

   いのです。




** 会員からのメッセージ **********************


■ 会員からのメッセージ 2008.01.27 ■


『 体に温かみが戻ってきました 』 (東京 Y.Y♀)

   『納気帰元法 ありがとうございます。早速、今日からはじめています。最近.
   歯科治療がうまくいかず耳鳴り頭痛などが続き、大変困っています。奥歯を
   一度にたくさん削られて、翌日から体の力が抜け、しびれ、寒気も続き、気
   のパワーがなくなってしまったのです。納気帰元法は、救いの神のような気
   分です。先ほど早速練功し、体の温かみが少し戻ってきました。また練功中
   に体が前後に揺れ、気が廻ったようです。嬉しかったです。』


   『人の役に立つ本当の気功を習得したい』(大阪 miyabi♂)

   『いつも大変お世話になって居ります。早速のご回答(立禅功の時間の考え
   方), 並びに自己保健法をお送り下さりまして大変有り難うございます。
   私は、この10月に、一緒に気功を練習していた癌患者の友が亡くなり、悲し
   い思いをしました。気功を共に練習していた時は、レントゲンで癌が縮小し、
   体重も増え始めて快方に向かっていました。それでも、私達は、素人ですか
   ら治ると言う保障がありませんでした。彼女(癌患者)は、病院に入院して免
   疫療法を始めました。ところが、期待して始めた免疫療法が身体に合わず、
   食事を摂ると全て吐いてしまい2週間で7キロも体重が減って、痩せ細ってし
   まいました。現代の医療を信じて入院したにもかかわらず、一度体力を失っ
   た彼女には、その後の治療も全てあだとなって、2ヵ月半で人生を閉じてしま
   いました。私は、この悲しい思いから、人の役に立つ本当の気功を習得しな
   ければならないと決意しました。人の倍努力してでも、この思いを達成したい
   と思いますので、今後とも、ご指導ご鞭撻を宜しくお願い致します』


   『経絡や経穴に従った外気治療が重要』(北海道 COSMIC♂)

   『ご無沙汰していましたが、最近の近況をお知らせします。
   気功を始めてからまともに風邪をひいたことは無かったのですが、昨年の秋
   に寝込む程の風邪をひいてしまいました。しかも悪いことに歯も痛くなって食
   事が出来ず、体力が落ちる一方でした。でも、ちょうどその時, その月の練
   功法のテキストに歯痛を止める外気治療法があったことを思い出し、これは
   丁度良い機会とさっそく試してみました。すると一度の治療であれ程痛かっ
   た歯痛が消えてしまいました。これには正直驚いてしまいました。古来から手
   当療法といって、患部に手のひらを当てて治療する方法がありますが今回、
   歯が痛かった時は自然と痛む部分に手を当てていたものですが、それで痛
   みが無くなることはありませんでした。ところが外気治療法の手順に従って治
   療を施すと一発で痛みが消えたのです。ここから適切な経絡や経穴に対し
   て適切な技法で治療することの重要性に気づかされました。改めて一指禅の
   すばらしさを再確認した次第です。気功道場の無い地方の人間でも気功の
   訓練が出来る機会を与えてくださっているバーチャル気功道場の師父の方
   々にはほんとうに感謝です』



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 ※気功やこのメルマガの内容に関して, ご意見やご質問がありましたら, 是非
   
お寄せ下さい。お待ちしています。
   
    Email aam13920@nyc.odn.ne.jp  編集  正田 竜二
  



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【バーチャル気功空間 気の世界】月刊
                                   
   発行元: 日本気功倶楽部

監 修: 天地 一道

編 集: 正田 竜二


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